水道法に基づいて各地方自治体の水道事業者(水道局など)が「適切に工事を行うことができる」と指定した事業者のことです。
一般的に「水道局指定工事店」と呼ばれていますが、正式名称は給水工事の場合「指定給水装置工事事業者」、排水工事の場合は「指定排水設備工事事業者」です。
この指定を受けるためには全国共通の要件があり、指定を受けた事業者でなければ給排水設備の工事や修繕を行うことができません。
主な特徴と役割
■ 技術力と信頼性の証明
水道法などの法令で定められた基準をクリアした業者のみが指定されるため、一定水準以上の技術力と設備を持っていることが保証されます。
■ 公共インフラの安全確保
給水装置や排水設備の工事は、公共の配水管や下水管に直接関わるため、適切な知識と技術が求められます。指定工事店が工事を行うことで、水道の安全性や公衆衛生の維持に貢献します。
■ 指定工事店のみが実施できる工事
給水管の新設/撤去/交換作業、給水管の経路変更、水栓の増設など、専門的な工事は指定工事店でなければ行うことができません。指定を受けていない業者がこれらの工事を行うことは違法行為となる可能性があります。
■ 地域ごとの指定
水道局指定工事店は、指定を受けた給水区域内でしか工事を請け負うことができません。
非指定工事店との違い
■ 工事の範囲
指定工事店は高度な技術が必要な給水・排水工事を専門に行う一方、非指定店は簡易な修理など、一部の簡単な作業のみを対応できるとされています。
■ 違法工事のリスク
非指定店に専門的な工事を依頼すると、違法行為となる可能性があり、給水が停止されるなどの問題が発生することがあります。
業者を選ぶ際のポイント
水道局指定工事店であるかを確認し、お客様の居住自治体の指定を受けているかを確認することが重要です。また、指定工事店であっても技術力や信頼性に差がある場合があるため、会社のホームページをチェックし、実績や評判を確認することがおすすめです。
また、お見積り時や施工説明時に、ご自身で納得できる内容なのか、不明な点がなく納得できる状態かどうかを判断することが重要です。