水道水の味の異常は、配管内のサビや金属の溶出、貯水槽のカビ・藻の繁殖、残留塩素、水温、水源の状況など複数の原因が考えられます。多くの場合、しばらく水を流し放しにすることで改善しますが、改善しない場合は配管の劣化や貯水槽の汚れが原因の可能性があるため、専門業者や管理会社へ相談するのがよいでしょう。
主な原因と対処法
■ 金属味・渋味・苦味(収れん味)
朝一番や使い始めの水に金属的な味や渋味を感じる場合、給水管や給湯管から鉄、亜鉛、銅などの金属が溶け出している可能性があります。特に長時間使用していなかった水道管内に水が滞留していると発生しやすくなります。
対処法: まずはしばらく水を流し放しにしてから使用してください。通常はこれで改善しますが、継続する場合は配管の劣化が進んでいる可能性があり、配管交換が必要になることもあります。
■ カビ臭(貯水槽がある建物の場合)
マンションなど貯水槽を経由する建物で水がまずく感じられる場合、貯水槽内でカビや藻が繁殖している可能性があります。貯水槽の清掃が適切に行われていないと、水質に影響が出ることがあります。
対処法: マンションの管理会社に連絡し、貯水槽の点検・確認を依頼してください。その際に下記の状態が確認された場合は、清掃を依頼してください。
■ カルキ臭(塩素のにおい)
水道水の安全性を保つために使用される塩素によるにおいです。時期や地域によって濃度が変わることがあります。
対処法: 沸騰させる、水を汲み置きして日光にあてるなどの塩素を除去する方法がありますが、浄水器の使用がおすすめです。塩素だけでなく不純物も除去できるのでにおいが和らぎます。
■ 水温・水源の影響
水温が高いとミネラルの風味や塩素のにおいを強く感じやすくなります。また、大雨や水源の切り替えにより一時的に味が変わることもあります。
対処法: しばらく水を流し続けることで改善することがあります。
改善しない場合は
上記の対処法を試しても味が改善しない場合は、水質に問題が生じているか、宅内配管の劣化が進行している可能性があります。水道局や専門業者に相談し、状況を確認してもらいましょう。