目次

1. 1. 洗濯機の水漏れが起こっている箇所（原因）を特定する
2. 2. 洗濯機の水漏れの原因が給水部の場合
3. 3. 洗濯機の水漏れの原因が排水部の場合
4. 4. 洗濯機の水漏れの原因が洗濯機本体の場合
5. 5. まとめ

洗濯機の水漏れが起こっている箇所（原因）を特定する

洗濯機の水漏れが起きやすい箇所は、大きく分けて「給水部」「排水部」「洗濯機本体」の3つです。水漏れ箇所を特定することで、修理の方向性を決めやすくなります。それぞれの原因と対策を詳しく見ていきましょう。

• 給水部の場合
• 排水部の場合
• 洗濯機本体の場合

洗濯機の水漏れの原因が給水部の場合

洗濯機周りの水漏れで一番多く見られるのは、常に水圧がかかっている蛇口（水栓）、または本体接続までの給水ホースです。

原因がナットの緩みやパッキンの劣化程度であれば、比較的簡単にご自身で対処できる可能性があります。ただし、蛇口自体の損傷やひび割れが見られる場合は、ご自身での修理が難しいため、専門業者に相談する必要があるでしょう。

まずは、給水部のどの部分で水漏れが発生しているのかよく確認しましょう。

蛇口のタイプをチェック

給水部の水漏れを確認する際は、まず蛇口のタイプを確認してください。蛇口の種類によって水漏れのしやすさや対処方法が異なるため、事前に確認しておきましょう。主な蛇口のタイプは以下の3つです。

• 築年数が経った家に多い「一般的な横型単水栓（万能ホーム水栓）」
• トラブル少なめ「止水弁付洗濯機用水栓」

築年数が経った家に多い「一般的な横型単水栓（万能ホーム水栓）」

横型単水栓は、壁から横向きに取り付けられている一般的な蛇口です。築年数が経った物件でよく見られるタイプで、パッキンの劣化により水漏れが発生することがあります。

水がにじむ場合はナットの締め直しを試み、それでも改善しない場合はパッキンの交換を検討しましょう。

トラブル少なめ「止水弁付洗濯機用水栓」

最近は、止水弁付きの洗濯機用水栓が主流です。バルブを開けているときに万が一洗濯給水ホースが外れたりすると、止水弁が作動し水が止まるため、被害を最小限に抑えられます。

水漏れリスクが少なく安全性が高いため、古い蛇口を交換する際には止水弁付洗濯機用水栓を選択するのがよいでしょう。給水ホースもワンタッチで簡単に取り付けられます。（ただし、二層式洗濯機での使用だと止水弁付きの効果は失われます。

蛇口付近の水漏れの原因と対処法

蛇口付近のトラブルは、大きく分けて5つのパターンです。トラブルの報告が多い「横型単水栓」を例に、トラブルの種類と対処法を解説します。

注意点として、対応の際は必ず元栓を閉めておきましょう。元栓は水道メーターの近くにあります。マンションなどの集合住宅では玄関横に、戸建ての場合は玄関の外かガレージに外の地中にあるケースが多いです。

• ハンドル下の「ナットの緩み」
• ハンドル下の「パッキンの劣化」
• 蛇口と配管に「隙間ができている」
• 蛇口とニップルが「正しく接続されていない」
• 給水ホースの「パッキンが劣化している」

ハンドル下の「ナットの緩み」

横型単水栓でハンドルの下から水漏れが見られる時は、六角形のナットが緩んでいる可能性があります。

ナットの形状に合ったモンキーレンチなどの工具を用意し、時計回りに締め直して緩みを解消しましょう。締めすぎると破損の原因となるため、適度な力加減で行ってください。

ハンドル下の「パッキンの劣化」

ハンドル下からの水漏れに見られるもうひとつの原因は、蛇口内にあるパッキンの劣化です。三角パッキンをホームセンターなどで購入し、新しいものに交換しましょう。

交換の際は、まずハンドルを外します。続いて六角形のナットを取り外し、パッキンを交換してください。また、ナットなどが錆びつき開けられないケースでは、無理せず専門業者に相談しましょう。

もし、交換後も水漏れが続く場合は、蛇口本体の劣化が原因かもしれません。その場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。

蛇口と配管に「隙間ができている」蛇口の根元と配管からの水漏れ

蛇口と壁の間からじんわりと水が漏れ出している時は、蛇口と配管にあるシールテープが劣化し隙間ができていると考えられます。

対処法には、蛇口を取り外してネジ部分のシールテープを巻き直し、固定する方法があります。

しかし、築年数が経過している物件では、配管の補修が必要だったり慣れない人が触ると、余計に配管の補修が必要になったり、付け直しの際に配管を傷めてしまったりします。その場合は、大きなトラブルにつながらないよう、専門業者への依頼を検討しましょう。

蛇口とニップル吐水口が「正しく接続されていない」

ニップルとは、給水ホースと蛇口をつなぐ4本ネジの器具です。ニップルが正しく接続されていないと、ホースと蛇口の間から水漏れが発生します。

対処法は、蛇口を締めて4本ネジを緩めた後、少しずつ均等にネジを締め直し、先端のホースに接続するプラスチック部分を吐水口に向かって時計回りに締めて固定します。

また、接続がしっかりしている場合は、ニップルに問題がある可能性もあります。その場合は、新しいものと交換してみてください。

現在主流の止水弁付洗濯機用水栓はワンタッチ接続のため、ニップルは不要です。洗濯機に付属していたニップルを無理やりつなごうとして、蛇口を傷つけてしまうケースもあります。まずは、蛇口のタイプを見て、ニップルの必要性を判断しましょう。

給水ホースの「パッキンが劣化している」

接続部分から水漏れしている時に、もうひとつ観察したい箇所が、給水ホースのゴムパッキンです。蛇口側と洗濯機側にパッキンがありますが、蛇口側のパッキンは劣化しやすく、緩みの原因となる傾向にあります。

パッキンだけを交換する方法もありますが、パッキンに傷みが出ている場合は、給水ホースを交換するタイミングとも捉えられます。蛇口が古いタイプでない場合、ホームセンターやネット販売などで替えの給水ホースを見つけられるでしょう。

クラシアンでは、パッキン交換や蛇口の水漏れ修理にも8,800円（税込）～＋材料費※で対応しています。ご自身での対処が難しい場合はお気軽にご連絡ください。

洗濯機の水漏れの原因が排水部の場合

続いて、排水部の水漏れの原因と対処法をご紹介します。洗濯機の排水部は本体の下に隠れている場合も多く、確認が難しい場合もありますが、まずはどこから水漏れしているのかを慎重に見極めましょう。

水漏れの原因は、洗濯機本体、排水ホース、排水口のつまりや逆流などが考えられます。排水ホースの接続不良程度ならご自身でも対処可能ですが、排水ホースや配管に損傷がある場合や、大量の水漏れが止まらない場合は、早めに専門業者に依頼する方が良いでしょう。

排水ホースや排水口からの水漏れの原因と対処法

排水部からの水漏れは、洗濯機の揺れやお手入れ不足、経年劣化などによって発生します。

特に、排水ホースの接続不良はよくある原因で、洗濯機の揺れによって排水ホースが排水管から外れたり、緩んだりすることで水漏れします。

また、排水口が詰まると流れが悪くなり、逆流して水が溢れるケースもあります。

長年使用している場合、排水ホースや排水管に亀裂や穴が開き、そこから水漏れが発生するケースも見られます。

近年は重量70kgに及ぶ大型機種も珍しくありません。一人暮らしの方やご高齢者のお宅では、洗濯機を自力で動かす作業が難しいケースもあるでしょう。その際は、専門業者に連絡する方法もひとつの選択肢です。

排水部の水漏れについて、原因と対処法を詳しく解説します。

• 排水ホースと排水口の接続不良
• 「エルボ」が詰まる
• 排水ホースの破損

排水ホースと排水口の接続不良

洗濯機を使用するうちに、排水ホースと排水口の接続が徐々に緩み、水漏れの原因になることがあります。特に、排水口に「エルボ」と呼ばれるL字の筒があるタイプと、排水口に直接ホースを差し込むタイプでは、それぞれ異なるポイントに注意が必要です。正しく接続し直せば、水漏れを防げます。

以下の手順で接続を確認し、しっかりと固定しましょう。

作業を始める前に、必ず洗濯機の電源を切り、アース線を外します。その後、給水ホースを洗濯機側、蛇口側の順番で取り外してください。洗濯機の下にスペースをつくるため、かさ上げ台や安定したものをかませて、排水口が見える状態にします。かさ上げ台を使用する際は、手を挟まないように気をつけてください。
排水ホースを一度抜き、正しい位置に差し直します。エルボがある場合は、その中に排水ホースを差し込み、ホースバンドでしっかりと固定してください。ホースバンドがない場合は、結束バンドを使用して固定する方法もあります。

エルボがない場合は、排水口に直接排水ホースを差し込みます。ただし、奥まで深く差し込みすぎると、排水ホースの出口を塞いでしまい、排水不良を引き起こし水が流れないことがあるため、適度な位置で止めましょう。

「エルボ」が詰まる

排水ホースと排水口を接続するL字型のエルボにゴミがつまり、水漏れが発生する場合もあります。髪の毛や洗剤カスの他、マスクの繊維などがつまりの原因になると考えられます。

また、近年普及しているドラム式洗濯機は節水機能を備えているため、排水時の水量が少なく、ゴミや洗剤が十分に流れずにエルボや排水トラップに溜まりやすい特徴があります。

エルボのつまりは、日頃のこまめな清掃で防ぐことが可能です。以下の手順で清掃を行いましょう。
まず、洗濯機の電源を切り、アース線を外します。その後、給水ホースを洗濯機側、蛇口側の順に取り外します。洗濯機の下にかさ上げ台を入れ、排水口周辺が見えるスペースを確保します。かさ上げする際は、台が外れて手を挟まないように十分に注意してください。

次に排水ホースを抜き、エルボを取り出します。歯ブラシやスポンジを使い、汚れやゴミを丁寧に取り除きましょう。また、排水口は取り外せる場合が多いため、この機会に排水口周辺も掃除しておくと、つまりの予防になります。

排水管がつまりかけている可能性がある場合は、市販のパイプクリーナーを使用する方法も有効です。ただし、パイプクリーナーを使用する際は、表示されている使用方法に従い、安全に作業してください。

排水ホースの破損

排水ホースに亀裂や穴が開くと、水漏れが発生する原因になります。排水ホースは樹脂製で劣化しやすく、洗濯機の下を通すために踏まれて破損するケースも多いです。一般的には2～3年、長くても5年程度での交換が推奨されています。定期的に点検し、異常があれば交換を検討しましょう。

排水ホースが破損している場合は、以下の手順で作業を進めてください。

排水ホースには規格があるため、同じ直径のものを選びましょう。メーカー純正のホースを購入する方法が最も安心ですが、古い機種では製造を終了している場合があります。その際は、ホームセンターなどで互換性のあるホースを探しましょう。

洗濯機の排水ホースは前後や左右など、様々な位置から出ています。まず、ホースに付いているホースクリップを緩め、排水ホースを取り外します。

ホースの長さや差込口のサイズが合わない場合は、ハサミで調整します。純正ホースを使用する場合はこの作業は不要です。新しいホースにホースクリップを取り付け、洗濯機本体にしっかりと接続します。その後、排水口に接続し、作業完了です。ホースクリップはしっかり固定し、紛失しないように注意しましょう。

洗濯機の水漏れの原因が洗濯機本体の場合

洗濯機本体からの水漏れは、洗濯機の下に水溜りが広がるように漏水が起こります。洗濯機本体でのトラブルは、ご自身でのメンテナンスかメーカー対応になります。原因を確認して分からない場合は、メーカーのサービスセンターに相談しましょう。

洗濯機本体からの水漏れの原因と対処法

洗濯機本体だけが濡れている、または本体の下だけが濡れている場合は、洗濯機本体のトラブルが考えられます。主な原因は、ゴミ取りフィルターのつまりと洗濯機自体の故障の２つです。

ゴミが原因の場合は、ご自身で掃除して解決するケースが多いですが、洗濯機が故障している場合は、メーカーや専門業者への修理依頼が必要です。一般的に、洗濯機は6年から8年での買い替えが推奨されていますが、白物家電は故障するまで使い続けるご家庭も多いでしょう。できるだけ長く使えるように、日頃からお手入れを行ってください。

• ゴミ取りフィルターのつまり
• 洗濯機本体の故障

ゴミ取りフィルターのつまり

ゴミ取りフィルターにホコリや繊維くずが溜まると、排水がうまくいかなくなり、水漏れの原因になります。定期的に掃除を行い、排水トラブルを防ぎましょう。

以下の手順で清掃を行います。

ゴミ取りフィルターの場所を確認します。縦型洗濯機は洗濯槽の内側に、ドラム式洗濯機は 前面下部に設置されている場合が多いです。取り外し方法は機種によって異なるため、取扱説明書を確認しましょう。
ゴミ取りフィルターを取り外し、溜まったホコリや繊維くずを捨てます。ぬるま湯に浸して歯ブラシなどでこすると、こびりついた汚れを落としやすいです。

また、洗濯槽の掃除も合わせて行うと効果的です。洗濯槽クリーナーを使うと、洗濯槽内部の汚れやカビも除去できます。

洗濯機本体の故障

槽内やゴミ取りフィルターの掃除を行い、排水経路を確認しても水漏れが解消しない場合、洗濯機本体の故障が疑われます。内部の部品が劣化していたり、配管に亀裂が入っていたりする可能性があるため、早めに対応しましょう。放置すると水漏れが悪化し、床や周囲の家具を傷めるだけでなく、漏電のリスクも生じます。

洗濯機本体の故障は、ご自身での修理が難しいため、メーカーや専門業者に相談してください。以下の流れとポイントを確認し、スムーズに進める準備をしましょう。

購入時に延長保証に加入している場合、無償修理の対象となる場合があります。保証期間が過ぎている場合は、有償修理か買い替えを検討しましょう。

問い合わせの際は、機種の型番や購入時期をメモしておくと話をスムーズに進められます。メーカーの修理窓口に問い合わせると、在庫がある場合は純正部品を使用した修理を受けられます。すぐに対応してもらいたい場合や、洗濯機本体以外（排水口や給水管など）のトラブルが疑われる場合は、水まわりの専門業者へ相談しましょう。
一般的に洗濯機の寿命は6～8年とされています。修理費用が高額になる場合は、買い替えも検討しましょう。

まとめ

洗濯機周りの水漏れは、自分でも対処できるケースがあります。ただし、方法を誤ると改善されなかったり、大量の水漏れにより被害が拡大したりする可能性もあるため注意が必要です。

自分で対処するのが難しい場合は、早めに専門業者へ依頼しましょう。

クラシアンでは、洗濯機・受水槽のつまりや水漏れのご依頼にも対応しています。まずは無料のお見積もりからお気軽にお問い合わせください。

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