目次

1. 1. エコキュートの水抜きはなぜ必要？
2. 2. エコキュートの水抜きをしないとどうなる？
3. 3. エコキュートの水抜きの注意点
4. 4. エコキュートの配管の凍結防止方法
5. 5. エコキュートや配管が凍結した場合の対処法
6. 6. エコキュートの水抜き後、お湯が出ない場合
7. 7. まとめ

エコキュートの水抜きは寒冷地だけでなく、凍結に縁のない土地でも必要になる時があります。今回はエコキュートの水抜き方法と凍結防止法、そして凍結した際の対処方法をご紹介します。凍結による故障や破損を防ぐために、エコキュートの凍結予防策を知っておきましょう。

エコキュートの水抜きはなぜ必要？

基本的にエコキュートには凍結を防止する機能が備えられています。しかし、ブレーカーを落としていたり、停電していたりして凍結防止機能が動作しなかった場合、貯湯タンクや配管に水が残されてしまいます。

貯湯タンクや配管の水をそのまま長期間放置すると、凍結による破損のリスクがあるため、水抜きが必要です。

エコキュートの水抜き方法

ここでは、基本的な水抜き作業の方法をご紹介します。部品の外し方や位置、細かな手順などはメーカーやエコキュートの機種により異なるため、実際に水抜きを行う際には取扱説明書を確認しながら行ってください。

また、エコキュートを使用した直後は貯湯タンク内のお湯が約80度と高温になっています。水抜きをする際は、エコキュートが十分に冷めてから作業を始めましょう。

• ① 給水止水栓を閉める
• ② 漏電遮断器を「OFF」にする、または電源プラグを抜く
• ③ キッチン、浴室、洗面台などの蛇口を全開にする
• ④ 逃し弁を開けてから排水栓と水抜き栓を回して水を抜く

水抜きの後、気温が上がり凍結の恐れがない場合は、エコキュートの使用を再開しましょう。エコキュートの再開方法も機種によって異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。

• ① キッチンや洗面所、浴室などの全てのお湯の蛇口を閉める
• ② エコキュート本体の水抜き栓と逃がし弁を閉める
• ③ 給水止水栓を全開にする
• ④ お湯の蛇口を開き、水が出ることを確認する
• ⑤ 漏電遮断器を「ON」にする、または電源プラグを挿す
• ⑥ 電源を入れ、お湯の蛇口を開き、お湯が出ることを確認する

手順を守って水抜きを行うことで、エコキュートの凍結を予防できます。

エコキュートの水抜きをしないとどうなる？

エコキュートには凍結防止の機能があり、低温時には自動的に保温のための ヒーターが作動します。そのため、通常通りに使用していれば凍結することはほとんどありません。

しかし、冬場に自宅を長期間不在にするなどの理由で、ブレーカーを落としたりプラグを抜いていたりすると、エコキュートの凍結防止機能が作動しません。エコキュートの貯湯タンクや配管内に水が残っていると凍結してしまい、エコキュートの故障の原因になります。

また、エコキュートは貯湯式なので、長年使用を続けると貯湯タンクの中に汚れが溜まってしまいます。そのままにしていると、お湯が汚れてしまうため、定期的な水抜きが必要です。

エコキュートの水抜きの注意点

エコキュートのタンク内には高温のお湯が溜められているため、水抜き弁を開けると熱湯が勢いよく噴出してヤケドをする危険性があります。

また、作業中は周囲が水浸しになりやすく、床を保護する準備も必要です。特に気温が低い時期の水抜きは注意が必要です。気温が0度に近くなると、配管が凍結するリスクがあります。

冬季にエコキュートの水抜きを行う際は、比較的温かい日中に実施し、作業後は配管周りの水分をしっかり拭き取って凍結トラブルを防ぎましょう。

エコキュートの配管の凍結防止方法

気温が一定以下になった時、エコキュート自体は保温ヒーターで凍結を予防できても、接続されている配管は凍結する恐れがあります。そこで、エコキュートに接続されている給水・給湯・追いだき配管などの凍結防止方法をご紹介します。

厳しい冷え込みで凍結の恐れがある時には対策を行なってください。

水を出し続ける

水は一ヶ所にとどまっていると凍りやすく、流れていると凍りにくい性質があります。冷え込みが厳しくなることが予想される場合には、給湯栓側から4mmほどの細さで水を出し続けます。

この際、エコキュートの電源スイッチをオフにして沸き上げを停止します。出した水は浴槽に溜めておくのが経済的でおすすめです。

ヒーターを取り付ける

寒さが厳しい地域や、寒さが厳しくなる時期は、凍結防止用ヒーターを設置するのがおすすめです。保温材とは違い、電気の力で直接配管を温められるので、より凍結予防に効果的です。

過去に配管が凍結して水漏れしたことがある場合や、凍結の心配がある場合は、水道工事の専門業者に依頼して設置してもらいましょう。

エコキュートや配管が凍結した場合の対処法

どんなに凍結の予防をしていても、冷え込みが厳しいとエコキュートや配管が凍結してしまう場合があります。氷を早急に溶かそうと誤った対応を取ると、エコキュートの故障や配管の破裂など、深刻な問題が発生する可能性があります。

以下では、凍結した場合の対処方法を紹介します。

自然解凍

最も簡単な凍結解消法は、自然解凍です。凍結した後は気温の上昇を待って、配管内の氷が自然に溶けるのを待ちましょう。

無理に解凍を急ぐと、エコキュート本体や配管が故障、破損してしまう恐れがあります。もし凍結によりエコキュートが破損してしまった場合、例えメーカーの保証期間内でも有償修理となってしまいます。

エコキュートの凍結によりお湯も水も出なくなった場合、エコキュートの電源プラグを挿したままリモコンの電源スイッチを切ってください。その状態で、気温が上がるのを待ちましょう。

気温が上昇してきたら、一度給湯水栓を開けて水が出るかどうか試します。出ないようであればもう少し時間をおいて、何度か試しましょう。

スムーズに水が出るようになったら、エコキュートや配管から水が漏れていないか確認します。もし、水漏れがあったら、凍結により配管が破損している恐れがあります。その場合は給水止水栓を閉め、専門業者に修理を依頼しましょう。

ぬるま湯で解凍

気温が上がらずなかなか自然解凍されない場合や、少しでも早くエコキュートを使いたい場合の対処法です。

電源プラグは挿したまま、電源スイッチを「切」にします。凍結している配管の周りにタオルを巻き、30～40度程度のぬるま湯をタオルに向かってゆっくりかけてください。

キッチンなどの給湯水栓を少し開けておき、蛇口から水が出ることを確認します。配管内の凍結が解消したら、ぬるま湯をかけた配管の水滴はよく拭き取っておきましょう。

この時、熱湯をかけたり、ぬるま湯をかけた後そのまま放置したりしないように注意してください。

熱湯をかけると機器や配管が破損してしまう恐れがあるため、必ず適温のぬるま湯を使用しましょう。

かけたぬるま湯を拭き取らずにそのままにすると、ぬるま湯が冷えて凍ってしまいます。

エコキュートの水抜き後、お湯が出ない場合

エコキュートの水抜き作業後にお湯が出なくなった場合は、まず水抜き時に操作した各バルブの状態を確認しましょう。

「逃し弁」が確実に閉まっているか、「給水止水栓」が完全に開いているか、「排水弁や 水抜き栓」がしっかり閉じられているかが重要です。また「漏電遮断器」がON状態になっていることも確認してください。

これらの確認に加え、貯湯タンクが満水になっているか、配管のどこかで水漏れが発生していないかもチェックポイントです。疑いのある箇所を順に点検することで、多くの場合は問題が解決できます。再度確認しても改善しない場合は、専門業者へ相談しましょう。

まとめ

万が一、凍結によってエコキュートが破損すると、設備の交換に多大な費用がかかるだけでなく、真冬にお湯が使用できず、大変不便な状況を招くことになります。事前の予防策でエコキュートや配管を守り、凍結や破損を防ぎましょう。

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