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ディスポーザーとは?仕組み、メリット・デメリットから使い方、取り付けまで

ディスポーザーに生ゴミを投入

ディスポーザーとは?仕組み、メリット・デメリットから使い方、取り付けまで

【クラシアン】ディスポーザーはシンクの排水口に設置する生ゴミ粉砕機で、アメリカでは人気の家電製品。多くのメリットがあるものの、日本での普及はまだこれからという状況です。この記事では、「最後の家電」と呼ばれるディスポーザーの歴史や特徴を解説していきます。

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ディスポーザーとは?

ディスポーザー

ディスポーザーはキッチンの排水口に取り付ける生ゴミ処理設備。アメリカの主婦の「生ゴミを何とかしたい」というニーズから、1927年に発明された家電製品です。生ゴミを粉砕して専用の処理槽を経由し下水に流す仕組みで、アメリカでは一般的に普及しています。
しかし日本での認知度はまだ低く、国内の普及率は3%程度に過ぎないとか。日本における「最後の家電製品」と呼ばれています。

しかしディスポーザーには、環境問題や日本の高齢化社会の問題における社会的意義と役割が期待されています。その特徴をあらゆる角度からご紹介していきます。

ディスポーザーの仕組み

ディスポーザーは、スイッチを入れると中でハンマーが回転し、遠心力で投入した生ごみが粉砕されるという仕組みです。生ごみを入れる部分、処理室と呼ばれるパーツの底にハンマーとモーターがあり、処理室に生ごみを入れて水を流しながらスイッチを入れると、ハンマーの高速回転で生ごみがミリ単位で粉砕されます。

では、粉砕した生ごみをそのまま下水に流すディスポーザーは、どのように排水されるのでしょうか?基本的には以下の流れになっています。

① マンションの敷地内の処理設備に流す
② 生ごみの固形物を分離
③ 微生物によって分解処理
④ 公共下水道へ流す

ディスポーザーのメリット

生ゴミをシンクに溜め置かなくなる

シンクを広く清潔にキープできるようになり、家庭内での悪臭・害虫の発生を防ぐことができます。

シンクの掃除が楽になる

三角コーナーなど、ごみを一時保管する場所をシンク内に設置しなくてもよいため、掃除の手間が減り家事が楽になります。

水分を含む重たい生ゴミが減らせる

ゴミ出しの負担や頻度が減らせるため高齢化社会にも対応。ゴミ置場からカラスやネズミなどのエサとなるものがなくなり、衛生環境を守ることもできます。自治体が処分するゴミの量が軽減するため、収集・処分にかかる行政コストも削減できます。

環境への負荷が小さい

生ごみを燃えるゴミとして出す場合、焼却炉で燃焼処理を行います。生ごみは水分量が多く、処分に大量のエネルギーが必要なため、二酸化炭素の排出量も増える傾向があります。ディスポーザーがあれば、細かく粉砕して下水に流すため、環境負荷を軽くすることができます。 こういったメリットから、住民サービスの向上や高齢化問題に積極的に取り組む地域、降雪量の多く冬季のゴミ処理に問題を抱える地域などを中心に、積極的にディスポーザー導入を進めている自治体もあります。

ディスポーザーのデメリット

メリットだらけに見えるディスポーザーですが、注意したい点もいくつかあります。ディスポーザー設置によるデメリットについてもご紹介しておきます。

水道代と電気代がかかる

ディスポーザーを作動させる際には水を流したりモーターを動かしたりする必要があり、水道代と電気代が毎月合計数百円から1,000円程度上昇します。一日の使用でどれくらいコストが上がっているのかも把握しておくことが大切です。

動作音が気になる

ディスポーザーは作動させる際にミキサーのような音が発生します。設置されている機種や環境により音の大きさはさまざまですが、夜中から早朝の使用は掃除機やミキサーの使用同様に配慮が必要になります。製品によっては静音・防振化が進んでいるものもあるため、購入・交換の際は十分に検討しましょう。

メンテナンスが必要

ごみの種類によっては排水口に付着してしまうことがあります。付着したごみは排水管を傷めてしまうため、定期的なメンテナンスが必要です。また、処理槽のメンテナンスも必要になるため、その費用がマンションの管理費・共益費に加算されてきます。導入時だけでなく、ランニングコストがかかる点にも注意しましょう。

ディスポーザーの交換・つまり・水漏れ | クラシアン

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ディスポーザーに流せるもの・流せないもの

ディスポーザーに生ゴミを投入

標準的なディスポーザーは、三角コーナーいっぱいの量の生ゴミを40~90秒程度で高速処理します。しかし、ディスポーザーが破砕できないものや、投入してはいけないものもあるので注意が必要です。
※機種により使用方法が異なるため、ご使用の機種の取扱説明書を優先してください。

ディスポーザーが破砕できるもの(例)

野菜・果実類、肉・魚類などの柔らかい食材はOK。小さな骨やシジミ等の小さな貝殻、卵の殻、梅干の種等も問題ありません(卵の殻や魚の骨などは処理できない機種もあります)。
大きな野菜や果物は小さく切ってから投入します。
繊維質の枝豆の皮や、粉砕しにくいイカ・タコ、粘り気のあるご飯などは一度に大量に投入せず、少量ずつ他の調理くずと混ぜて投入します。

ディスポーザーが破砕できないもの(例)

トウモロコシの皮・筍の皮といった固い繊維質のもの、サザエやカキなどの大きな貝殻、牛骨・カニの殻といった硬い調理くずなどは、つまり・故障の原因になるので投入しないようにしましょう。鳥や魚の生皮も破砕できません。

ディスポーザーに投入してはいけないもの

天ぷら油や牛脂などの油脂類は流してはいけません。
食品くず以外のスプーン・フォークや割りばし・つまようじ、ビニール袋・ラップ・アルミホイルやキッチンペーパーなども、ディスポーザーの損傷などのトラブルを招きます。
また、熱湯は樹脂製の配管を傷めるので流すのを避けます。
塩素系洗剤やパイプ洗浄剤は処理槽のはたらきに悪影響を与える可能性があるため、基本的に使用できません。食器洗い用の洗剤は中性を選びます。

ディスポーザーの耐用年数

使用頻度や使用環境にもよりますが、寿命は10年程度と言われています。それ以上使用できるケースもありますが、モーターを用いる家電製品のため、安全性の観点から適度な時期での交換がおすすめです。
また、ディスポーザーは一度使用すると手放せなくなる人が多い便利家電。壊れてしまって不便な思いをする前に、調子の悪さを感じたら点検し、計画的な交換を検討すると良いでしょう。

ディスポーザーの環境への影響

規格適合評価及び製品認証を受けたディスポーザ排水処理システムであれば、マンションの敷地内に専用の排水槽が設置されています。適切に処理されて下水に流されるため、環境への負荷は増大しません。

また、1999年に農水省が、2000年に国土交通省が、ディスポーザーの大規模社会実験を実施しています。その結果、下水管や下水処理施設、環境負荷への影響は認められませんでした。

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ディスポーザーの排水設備への影響

ディスポーザ排水処理システムが完備され、日本下水道協会が定める「ディスポーザ排水処理システム性能基準(案)」に適合した製品が設置されていれば、排水管のつまりのリスクは軽減されます。
とは言え、ディスポーザーの設置にかかわらず、排水設備は定期的な点検や高圧洗浄機による排水管清掃が望ましい設備です。マンションであれば管理会社が計画的に実施しますが、一戸建ての場合は自主的な管理が必要になります。

ディスポーザーの設置条件

ディスポーザーは自治体への届出が必要な排水設備です。一戸建て用のディスポーザーも開発されていますが、自治体によっては設置が許可されない地域もあります。
クラシアンでは、「ディスポーザ排水処理システム」が完備され、新築時に自治体への届出が提出されているマンションに限り、ディスポーザーの交換を承っています。

2つの生ゴミ処理方式

ディスポーザーには「連続投入式」「バッチ(一括投入)式」の2種類があります。
※機種により使用方法は異なるため、ご使用の機種の取扱説明書を優先してください。

連続投入式ディスポーザーの一般的な使い方

  1. はじめに水道水を出す(人差し指の太さ程度の水量)
  2. ディスポーザーのスイッチを入れる
  3. 生ゴミを投入する
  4. 粉砕が終了して停止後、10秒程水を流してからスイッチを切る
  5. 最後に水道水を止める

バッチ式ディスポーザーの一般的な使い方

  1. はじめに生ゴミを投入する(100?150g程度)
  2. 水道水を出す(人差し指の太さ程度の水量)
  3. 蓋スイッチを入れる
  4. 粉砕が終了して停止後、10秒程水を流してからスイッチを切る
  5. 最後に水道水を止める

ディスポーザーの後付け、取り付け方法

お住まいのマンションに「ディスポーザ排水処理システム」が完備されていれば、ディスポーザーを後付け可能です。具体的には以下の手順で行います。

  1. 元からの排水ポンプを外す
  2. シンクフランジ(接合のための部品)を取り付ける
  3. 本体を取り付ける
  4. 排水管に接続
  5. スイッチや電線を接続

水漏れなどのトラブルが起きないよう、取り付けは専門業者に依頼すると安心でスムーズです。ただし設置する際には、ディスポーザーの取り付けを自治体で認められていること、専用の排水システムがあること、シンクの下に設置スペースがあることなど、いろいろと条件を満たす必要があります。取り付けが可能かどうかの相談にも、親身に対応してもらえる専門業者を探して依頼すると良いでしょう。

ディスポーザーを扱う国内メーカーとアメリカメーカー

かつては規模の大小を問わず国内にも多くのディスポーザーブランドが存在しましたが、今では撤退しているメーカーも多くあります。現在設置されているディスポーザーを修理しようと思っても、すでにメーカーが存在していないというケースもあるでしょう。

日本メーカーは専用処理槽と組み合わせて販売していることが多く、マンションの新築時に設置されているディスポーザーは日本メーカーのものが多いかもしれません。日本製のディスポーザーは、静音性が高くバッチ式(蓋スイッチ)を採用している機種が多いようです。
しかしディスポーザーはもともとアメリカ発祥の家電。特に世界シェア75%と圧倒的な最大手であるエマソン社の製品は、高い基本性能・使用感を誇ります。

ディスポーザー交換の施工事例

10年以上使用したディスポーザーを交換

テラルのディスポーザー
《 before 》
メーカー
テラル (TERAL)
品番
DSP-100
エマソンのディスポーザー
《 after 》
メーカー
エマソン (EMARSON ISE)
品番
AC105

マンション入居時に設置されていたディスポーザーを、10年以上継続使用されていたお客様。目立ったトラブルはありませんでしたが、耐用年数を迎えているため交換を希望されていました。
点検すると、本体の一部でサビが発生していました。交換製品にはエマソン社の日本仕様製品をご提案させていただきました。連続投入が可能なため食器洗いをしながら同時に粉砕運転ができ、2段階の粉砕工程で効率的に処理する製品です。

粉砕しなくなったディスポーザーを交換

INAX(LIXIL)のディスポーザー
《 before 》
メーカー
イナックス (INAX)
品番
DPG-S
スキューズのディスポーザー
《 after 》
メーカー
スキューズ (Skewes)
品番
F-13

ディスポーザーが動かなくなったので修理のご依頼をいただき駆けつけました。使用期間は7年程度でしたが今回が2回目の故障ということもあり、長く使用できる製品への交換も検討したいとのことでした。
点検させていただくと、蓋スイッチの接触不良が原因で動作しなくなっていることがわかり、修理ではなく交換することに。
交換した機種は、これまでと同様にコンパクトサイズで、AI(人工知能)を搭載しマイコンプログラム運転を採用しているスキューズ社の製品。設置の際に排水トラップ部分を奥側に移動させたことで、「シンク下スペースが広くなった」とご評価いただきました。

クラシアンでは作業料金30,250円(税込)~+材料費からディスポーザー交換を承ります。つまりや水漏れなどが起きている場合、追加作業が必要になる場合もありますので、正確な費用は無料のお見積もりでご確認ください。


>> クラシアンのディスポーザー交換サービス

「排水口」と「排水溝」の違いとは?

「排水口」と「排水溝」を混同し、誤用しているweb記事が多く見受けられます。「排水口」の意味は、排水が流れ込んでいく排水パイプの入り口。一方「排水溝」は、屋外に設置された溝型の排水経路です。金属製の格子状の蓋などで塞がれていることが多く、いわゆる「ドブ」と呼ばれているものが「排水溝」です。

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