目次

1. 1. もっと知ってほしい！オストメイト対応トイレのこと
2. 2. オストメイトって？ストーマって？？
3. 3. オストメイト対応トイレへのリフォーム工事
4. 4. オストメイト対応トイレ設置リフォーム工事の費用目安

もっと知ってほしい！オストメイト対応トイレのこと

駅やデパートの多機能トイレで、手洗いではない流しが設置されているのを見かけたことはありませんか？縁がない人には用途がわからないこの流し、「オストメイト対応トイレ」なんです。ご家族やご自身がオストメイトとなったらリフォーム工事で設置を検討していただきたい、オストメイト対応トイレについてご紹介します。

オストメイトって？ストーマって？？

2006年のバリアフリー新法施行により設置義務付け対象施設が増えたことにより、「オストメイト対応トイレ」は増えつつあります。しかしまだまだ認知度が低いのも事実。まずはオストメイトに関する用語から解説していきます。

オストメイトとは

病気やケガなどが原因で、尿や便を正常に排出できなくなってしまう方がいます。その場合、お腹に穴を開けて腸や尿管をつなぎ、排泄口を作ります。この排泄口は人工肛門・人工膀胱と言われ、それを持っている人が「オストメイト」です。

ストーマとは

人工肛門・人工膀胱を、ギリシャ語で口を意味する「ストーマ」と呼びます。ストーマには筋肉がないので、排泄を我慢することができません。そのままでは便や尿が流れ出てしまうため、ストーマ装具という専用のパウチ（袋）を着けて受け止めます。

オストメイト対応トイレ

ストーマ装具は粘着部分を体に貼り付けて使用し、３〜５日おきにパウチの中の排泄物をトイレに流して新しいパウチに交換します。ストーマはお腹の位置にあるため、その高さに設置されたオストメイト対応トイレなら立ったままの楽な姿勢で処理ができるのです。
また、パウチがはがれた・破損したという緊急時にはシャワーで洗い流します。オストメイト対応トイレに温水シャワーがついているのはそのためです。

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オストメイト対応トイレへのリフォーム工事

オストメイトの人口はおよそ20万人。大腸がんでオストメイトになった高齢者もいれば、生まれつき肛門が閉鎖されていた子どものオストメイトもいます。見た目には障害があるとわからないため、身近にいても気づいていない場合もあるでしょう。

ご家族やご自身がオストメイトとなったら、生活の質を向上させるためにトイレのリフォーム工事で対応を検討してみてはいかがでしょうか。

簡易的なオストメイト対応トイレへのリフォーム

●対応便座への交換

便座を交換するだけでもっとも手軽です。便座に座ったまま処理がしやすいように、前広形状の便座になっています。

●洗浄水栓付背もたれの設置

洋式便器にパウチ・しびん洗浄水栓が一体化した背もたれを取り付けます。便器が対応していない場合は便器の交換も必要です。

本格的なオストメイト対応トイレへのリフォーム

間取り変更が可能だったりトイレに充分なスペースがあったりする場合は、本格的な設備の設置も検討できます。SFAポンプを使用するなどして、新たにオストメイト対応トイレを設置するのもひとつの方法です。（SFAポンプを使用したトイレリフォーム）

●洗浄流しの設置

汚物を流しパウチをすすいで取替える作業が立ったまま行える、機能的な流しを取り付けます。

●さらに便利な機能

ストーマや汚れた腹部をシャワーで洗うこともあるため、温水シャワーがあると便利です。洗浄流しの高さをボタン操作で簡単に変えられるタイプもあります。

オストメイト対応トイレ設置リフォーム工事の費用目安

簡易的なリフォームであれば、商品価格10万円台＋工事作業費程度。機能的な洗浄流しの商品価格は20万円台から100万円以上までと幅があります。新たに多機能トイレの場所を設ける場合は、設置作業費だけでなく大工工事や給排水工事の費用も必要になります。

要介護認定を受けていれば介護リフォームの助成金や補助金を利用できるかもしれませんので、自治体に要件を確認してみてください。

オストメイトの方の生活の質を向上させ、毎日をイキイキと暮らせるように。ご家族やご自身がオストメイトとなったら、精神的・肉体的な負担を減らせるオストメイト対応トイレの設置をぜひ検討してみてください。